広報あぐい

2014.03.01


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苗代句会

一月作品
通夜戻り悼む心にある寒さ 岡戸 隆明
御遷宮了りし杜の寒雀 溝ロスミ子
特急の風立つホームの寒さかな 下内のぶゆき
鞠の如落ちて弾むや寒雀 安井まこと
終電の駅にひとりの影寒し 北中 祥子
街騒に途切れ布教の声寒し 菅原ルリ子
磨かれし帯戸の艶にある寒さ 新美 京子
日溜まりや常連もいる寒雀 赤津 千城
大仏の膝心地よき寒雀 前田 泰男
バスを待つ二分おくれの寒さかな 深谷  靖
鍵開けて家ヘー歩の寒さかな 豊田 定男
竹藪の静かな黙に寒雀 井本 在一
御隠居のながの友なる寒雀 名倉 英二
寒けれど生涯現役俳句道 森  禎史

阿久比町短歌の会

鳥居くぐり玉砂利踏めばいつしかに我にあらざる我となりゆく 岡本 育与
スタッフの愛ある指導で頑張りぬ筋力つけて現状維持を 橋立 智子
老いなんて誰の事ぞと気合入れ手足で働く暮の大掃除 加藤かずみ
おかっぱを揺らし乍らに自転車をこぎゆく孫は公文へ急ぐ 竹内 久恵
あな嬉しうからの支えで今を生く三十一文字の道訪ねつつ 大村寿美子
残り世の吾が安らぎを竹の葉のささやき聴きつつ野点楽しむ 山本きさ子
喜寿という節目の年を迎えたり己が意のまま生きたしと思う 渡邊百合子
年末のゴミ集積場に捨てられし文学全集寂しく見つめぬ 山口  J
国のため散りにし若き英霊の約束果たす総理頼もし 三留  享
考えし事は何時しか薄れゆき懐かしきことの茫々と浮く 佐野 雄造