広報あぐい

2014.02.01


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★苗代句会

十二月作品
残菊の香を育みてゐる日差し 岡戸　隆明
ミニ聖樹卓に灯して独りかな 溝ロスミ子
手離せぬ母の形見のちゃんちゃんこ 下内のぶゆき
放水銃試して飛騨の年用意 安井まこと
推敲（すいこう）の果ての一文字納め句座 北中　祥子
北斎の富士群青の館凍つる 菅原ルリ子
水ぎはの光に傾ぎ蓮枯るる 新美　京子
少しずつ譲ってもらひ焚火の輪 赤津　干城
浮世絵の外すに惜しき古暦 前田　泰男
毛糸まく母にしばしの両手貸す 深谷　　靖
老漁夫の腰撓（しな）わせてて海鼠採る 豊田　定男
神殿の幣（ぬさ）も新たに年用意 井本　庄一
張り替えの障子に童安堵の眼 名倉　英二
娘の帰国何にもまさる聖夜かな 森　　禎史

★阿久比川柳会句会作品

課題「七五三」「晴れる」
風船を上げると鬱が晴れて来る 君　江
果報者　神が宿った晴れ女 柚　子
袋が主役　中味なくても千歳飴 螢　子
被災地に心晴れる日早く来て 正　江
しとやかに晴れ着の子供宮の森 砂　絵
めそめそと泣くのは止そう明日は晴れ 利　夫
頭垂れ　神よ御加護を七五三 寿美子
大丈夫その一言で日本晴れ 小五味
三才の児が見せた意地七五三 ますみ
晴れ姿　日々の努力の積み重ね 風　露
子供より親が着飾る七五三 穂多留
晴れがしい金婚式の顔の皺 松　衛
火の車　知る由もなし七五三 早那恵
疑いの晴れて納まる元の鞘 みつば
七五三迎えて子等に芽吹く自我 滋　矩