2011.10.15
広報あぐい トップ » その他
★阿久比川柳会作品

課題「雷」「脱ぐ」
夜中にもゴロゴロピカッに目が覚める |
正 江 |
獅子頭脱くと私と同じ顔 |
穂多留 |
雷の元 何故だか僕にあると言う |
ますみ |
脱核で取り戻そうよ青い空 |
利 夫 |
稲妻の衝撃残し愛を断つ |
寿美子 |
夏は脱ぎ冬は着込んで年を取る |
松 衛 |
稲妻におののく心撮される |
早那恵 |
殻を脱ぎ蝉は暑さを謡歌する |
砂 絵 |
理不尽を貫き通す稲光 |
螢 子 |
老いてなお三つ子魂抜け切れず |
みつば |
父荒れる気配に付ける避雷針 |
滋 矩 |
★阿久比町短歌の会

この仔描を神様わたしはどうしましょう 神は命を我に預けた |
岡本 育与 |
新しき言葉溢るるこの時世曖昧模糊が大手ふりゆく |
三留 享 |
人生のジグソーパズルにはむるもの残り少なし猛暑日続く |
長坂吉余子 |
つばくらに軒貸してより幾日ぞ可愛い子供揃いて六羽 |
竹内 久恵 |
単線の駅前通りぼんやりと一文字欠けてあかりが灯る |
加藤かずみ |
昨日今日我が家の墓石の水を飲む蜂にも縁のあるを覚えぬ |
渡辺百合子 |
明けそめし竹の林のすきまよりもるる空見ゆ陽の昇る見ゆ |
山本きさ子 |
孫よりの見舞の似顔絵眺めつつ弱気の気持ち払いて慰む |
橋立 智子 |
猛暑日の夜半爽やかに月影の射しきて我の寝間にとどけり |
竹内 清己 |
読経するわれの後で猫のプー待ち切れなくて背に攀じ登り |
桃井 昌子 |
俄雨に軒先借りて佇めば老婆がほほえみ傘を差出す |
山口 J |
幼き日のままごと遊びのカズチャンのあどけなき声今も忘れじ |
佐野 雄造 |
