2011.02.15
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★阿久比川柳会作品

課題「冬」「うるさい」
冬大根ホカホカ煮えて君隠す |
寿美子 |
降る雪にスキー期待のタイヤ替え |
松 衛 |
不況の世にサンタの袋風ばかり |
螢 子 |
いさかいの親子繕う鍋料理 |
みつば |
木枯しに熱澗好きな君偲ぶ |
砂 絵 |
わだかまり解けぬ二人に冬の部屋 |
登美子 |
よく騒ぐ子供たち見ている独り |
早那恵 |
五月蠅がられても子のため言う小言 |
ますみ |
趣味時間に邪魔と下げさすラジオ音 |
正 江 |
聞きあきた近所話の寄る茶の間 |
季 節 |
うるさいと言われるぐらい君が好き |
穂多留 |
多過ぎると騒音になる虫の声 |
利 夫 |
うるさいがロックリズムで惚け防止 |
よ し |
直すまで孫への注意祖父の自負 |
大 作 |
長寿国に木枯しの吹く介護論 |
滋 矩 |
★阿久比町短歌の会

沈みゆきし茜の後に残る影 彼岸と比岸を結ぶ友情 |
岡本 育与 |
小春日の鎮もる海面にこの年の逝きたる面影浮かびては消ゆ |
長坂吉余子 |
小春日に誘われ久々畑巡る兎の土産のタンポポを摘む |
大村寿美子 |
曾ばあちゃん「内緒話し」と顔寄せて耳をくすぐる息のやさしさ |
竹内 久恵 |
くよくよとせずに前見て歩きゆく空限りなく晴れたる日には |
佐野 雄造 |
九本の仮歯気づかひ初物の沢庵煮れば歯ごたへのなし |
奥田 貞子 |
流産の危機のりこえてみどり児を抱く娘の顔に涙ひとすじ |
西原 禎子 |
さりげなく喪中ハガキに便りあり支えられてる有難さ知る |
山崎 淳子 |
痛みある膝に注射をうちつつもいつまで続くグランドゴルフ |
橋立 智子 |
誇らしく咲く花よりも道の辺を飾る野菊を愛しく思う |
加藤かずみ |
様々な一日送りし人乗せて最終列車走りゆきたり |
渡辺百合子 |
野口健「登ったままは遭難で下りが大事人生に似る」と |
木村 久世 |
