2010.4.15

★苗代句会作品集

恙（つつが）なきわが影（かげ）曳（ひ）きて青き踏む	岡戸　隆明
青き踏む飛鳥（あすか）の古墳（こふん）なだらかに	菅原ルリ子
踏青（とうせい）や影ゆるやかに太極拳（たいきょくけん）	前田　泰男
サッカーに若きら挙（こぞ）り青き踏む	豊田　定男
春寒し須弥壇（しゅみだん）の角すこし剥（は）げ	北中　祥子
くさぐさの名にも親（した）しみ青き踏む	新美　京子
水仕事己（おの）れ励（はげ）まし余寒（よかん）かな	浅利　和子
生れてはや起（お）き立つ仔牛（こうし）青き踏む	溝口スミ子
小康（しょうこう）を得し嬉（うれ）しさに青き踏む	赤津　千城
春寒の老（ろう）に重（おも）たき抱（だ）き地蔵（じぞう）	新美　弘子
春寒しホームの端（はし）の喫煙所（きつえんじょ）	深谷　　靖
料峭（りょうしょう）や街角（まちかど）に立つ喪（も）の知らせ	新美八枝子
青き踏む日々好日（こうじつ）の余生（よせい）かな	下内のぶゆき
青き踏む大地の息吹（いぶき）感じつつ	井本　庄一
落椿置（お）かれしごとく苔（こけ）の上	安井まこと

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