広報 あぐい
2007.06.15
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観察日誌(成長の記録)

〜あぐいのほたる〜

 

ふれあいの森「ホタル養殖場」

町ホタル専門員  若山 志玄

平成18年
◎7月1日 産卵箱ミズゴケに、ヘイケボタルの卵を確認。
◎7月3日 1齢の幼虫を多数発見。(6月9日の産卵箱設置後初めて孵化(ふか)を確認。)
◎7月18日 2齢の幼虫を確認し、飼育トレイの分別をする。
◎7月27日 3齢の幼虫を確認。
◎8月9日 2齢と3齢の幼虫を、自作の循環式飼育箱で飼育を開始。
◎8月21日 6箱の循環式飼育箱で2齢から4齢までの幼虫を約4,600匹確認。(1齢幼虫の飼育は継続。)
◎9月8日 循環式飼育箱(8箱)全てで2齢以上の幼虫を約6,800匹確認。


脱皮直後の幼虫

ホタルは、卵から孵化して1齢の幼虫になり、4回脱皮して5齢(終齢)の幼虫になります。右の写真は脱皮直後の5齢になった幼虫(脱皮直後は真っ白)です。

孵化は7月上旬から始まり、約1カ月で終わりますが、今は2齢から5齢までの幼虫と、上陸してさなぎになったもの、成虫になったものが混在しています。

6月で4齢と5齢の幼虫は成虫になりますが、遅いもの(2齢〜3齢)は、おそらく来年まで成虫にはなれません。“自然は種の保存のために個体の成長に差をつけます”。


上陸する終齢の幼虫

幼虫は夜行性です。終齢になると、昼でもさなぎになるために上陸をします。(今年は養殖場に約4,000匹放流。)約1カ月後、光る姿が魅力的な成虫になります。

タニシの提供や飼育のアドバイスなど、多くの皆さんのおかげで幼虫の放流を迎えることができました。感謝・感謝。

7月1日は、あぐいほたるの日です

〜あぐいのほたる〜

 

ホタル観察の3つのポイント

1.ホタルは初夏の水辺が大好き

阿久比町の水田や川のほとりなどに多く生息するヘイケボタル。1年で最も多く見ることができる時期は、6月中旬から7月中旬までの約1カ月間です。

※阿久比町でも地区によって発生の時期に違いがあります。


2.ホタルは日没1時間〜2時間が一番元気

ホタルが最も元気に活動する時間は、日没後の約1時間から2時間。午後8時ごろから午後9時ごろまでが、発光するホタルの姿を確認できる時間です。ホタルの淡い光を美しく映し出す夜の闇が阿久比の町をすっぽりと包み始めたころ、町のあちらこちらで元気に飛びかうホタルを探しに、散歩気分で気軽に出かけてみませんか。


3.ホタルの出現は、天候に左右されます

時間や場所はもちろん、当日の天候にも大きく左右されます。ホタルが最も好むのは、風がなく、蒸し暑い夜。今にも雨が降り出しそうな天候時が一番活動的になります。



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