最近よく見たり聞いたりする「エコドライブ」という言葉。何となく分かっているような気はしますが、具体的には、どういうことなのでしょうか。
エコドライブの「エコ」には、「エコロジー」(環境)と「エコノミー」(経済・節約)という2つの意味があります。
「環境に優しく、無駄の少ない運転」がエコドライブです。
私たち一人ひとりが、運転の仕方をほんの少し見直し、無駄を減らす工夫をすることが、自動車から排出されるCO2量を減らし、地球温暖化を食い止める原動力になります。
環境に優しく、無駄の少ない運転のため、どういうことに気を付けたら良いのでしょうか。
エコドライブは、高度な技術を要するものではなく、ドライバーの心掛け次第で実践できます。
実践のために
- やさしい発進に心掛ける
- 普通の発進より少し緩やかに発進する(最初の5秒で時速20kmが目安です)ことで11%程度燃費が改善します。
- 加減速の少ない運転
- 車間距離に余裕を持つことが大切です。車間距離を縮めたり、速度にムラのある走り方をすると、加減速の機会も多くなり、その分市街地で2%程度、郊外で6%程度燃費が悪化します。
- 早めのアクセルオフ
(エンジンブレーキを積極的に使いましょう)
エンジンブレーキを使うと、燃料の供給が停止する(燃料カット)ので、2%程度燃費が改善されます。停止位置が分かったら、早めにアクセルから足を離して、エンジンブレーキで減速しましょう。
- 減速や坂道を下る時にはエンジンブレーキを活用しましょう。
- エアコンの使用を控えめに
(車内を冷やしすぎないように)
- 車内を冷やしすぎないようにしましょう。夏以外はできるだけエアコンを切りましょう。外気温25℃の時に、エアコンを使用すると、12%程度燃費が悪化します。
- アイドリング(駐停車中に車のエンジンをかけっぱなしにする状態)ストップ
(無駄なアイドリングをやめましょう)
- 待ち合わせや荷物の積み下ろしのための駐停車の際にはアイドリングを止めましょう。
- 1日5分間のアイドリングストップを行うと、年間2,000円の節約になります。
- 暖機運転は適切に
(エンジンをかけたらすぐ出発しましょう)
現在販売されているガソリン乗用車は暖機不要です。寒冷地など特別な状況を除き、走りながら暖めるウォームアップ走行で充分です。暖機することで走行時の燃費は改善しますが、5分間暖機すると160cc程度の燃料を浪費しますので、全体の燃料消費量は増加します。
- 道路交通情報の活用
(出掛ける前に計画・準備をして、渋滞や道路障害などの情報をチェックしましょう)
- 1時間のドライブで、道に迷って10分余計に走行すると14%程度の燃費悪化に相当します。地図やカーナビなどを利用して、行き先や走行ルートをあらかじめ計画・準備をしましょう。
- 道路交通情報をチェックして渋滞を避ければ燃料と時間の節約になります。カーナビやカーラジオなどで道路交通情報をチェックして活用しましょう。
- タイヤの空気圧を小まめにチェック
- タイヤの空気圧が適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足した場合、市街地で2%程度、郊外で4%程度、それぞれ燃費が悪化します。また、安全運転のためにも定期的な点検は必要です。
- 不要な荷物は積まずに走行
- 100kgの不要な荷物を載せて走ると、3%程度燃費が悪化します。車の燃費は荷物の重さに敏感です。運ぶ必要のない荷物は、車から下ろしましょう。
- 駐車場所に注意
- 交通の妨げになる場所での駐車は交通渋滞をもたらし、余分な排出ガスを出させる原因となります。平均車速が時速40kmから時速20kmに落ちると、31%程度の燃費悪化に相当すると言われています。
(データ資料は地球温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」発行『「うちエコ!」ニュースレター』参照) |