
昔から「お酒は百薬の長」ともいわれ、適量であれば体に良いとされており、人々のコミュニケーションを円滑にする上でも、大きな役割を果たしています。
しかし、飲みすぎると、肝機能障害や、糖尿病、動脈硬化症、心疾患といった病気の原因となるなど、体に悪い影響を与えます。さらに、がんと大量の飲酒は強く関係しているといわれています。
適量を知り、お酒と上手に付き合いましょう。
- ■適量を守りましょう
- 厚生労働省が推進する「健康日本21」では、適量とされている1日のアルコール分の目安は「20グラム程度」としています。
- しかし、適量には個人差があり、同じ人でもその日の状態で酔い具合が異なります。自分の適量と体調を考えてお酒を飲むようにしましょう。
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~主なお酒の1日の適量の目安~
ビール |
中ビン1本(500ml) |
焼酎 |
1/2合(80ml) |
日本酒 |
1合(180ml) |
ワイン |
グラス2杯弱(200ml) |
- ■強いお酒は薄めましょう
- ウイスキーや焼酎などの強いお酒は、のどや胃腸の粘膜に強い刺激を与えます。強い刺激は、がんの原因となることもあり、肝臓にも過度な負担を与えます。体のためにも薄めて飲みましょう。
- ■食事をしながら飲みましょう
- お酒を飲む人の中には、食事を取らない人もいます。空腹時にお酒を飲むと、胃の中に食べ物がないため、アルコールの吸収が速くなり、酔いやすくなります。食事と一緒にお酒を飲むことで、食べ物が胃の粘膜の上に層を作り、胃が荒れるのを防いでくれたり、アルコールの吸収を遅らせたりすることができます。特に、胃腸の粘膜を保護する効果、アルコールの吸収を抑える効果がある豆腐や枝豆、納豆、魚介類、卵焼きなどがお勧めです。
- ■一気飲みはやめましょう
- 一気飲みをし、体に急激かつ大量のアルコールを入れると、血液中のアルコール濃度が高くなり、脳が麻痺してしまいます。ひどい場合は、昏睡状態や死に至る「急性アルコール中毒」を起こしてしまいます。
- 一気飲みをすること、させるような雰囲気を作ることは絶対にやめましょう。
- ■休肝日を設けましょう
- 適量であるとしても、毎日お酒を飲むことで、アルコールを分解する働きを担う肝臓に負担をかけてしまいます。週に2日は休肝日としてお酒を飲まない日を作りましょう。
- 休肝日を設け肝臓を休ませても、別の日に大量に飲酒をすると肝臓に過度な負担を与えているため意味がありません。休肝日とともに適量にも心がけましょう。
- ■飲んだら運転をしない
- お酒を飲んだ後は車の運転はもちろん、自転車の運転もしてはいけません。交通事故の原因になるので、絶対にやめましょう。
お酒を楽しく飲むためには、適量のお酒を、自分のペースで、味わいながら飲むことが大切です。健康的な飲み方に心がけましょう。