2011.03.01
広報あぐい トップ » あぐいぶらり旅
立春、バレンタインデーを過ぎ、少しずつ春の気配を感じる時季となってきた。花粉の飛び散る量が昨年と比べものにならないほど多いらしい。春を先取りする私の目の周りはすでにかゆい。そんな春の到来を感じながら、福住地区の
縣神社は小高い丘の上に建つ。昨年の10月、20年に1度の遷宮奉祝祭が行われた。その際に新調された長い石の階段の白さがまぶしい。しっかりと靴の泥を払い、階段を上る。
この神社は尾張開拓の祖神とされる
拝殿正面につり下げられた直径30cmほどの鈴を鳴らし、頭を下げ、奥の本殿へと回る。大正15年に改築された本殿はずっしりと重厚感がある。
階段上の左右に分かれる
脇障子にも、左右ともに「獅子」の彫刻が施される。作者は不詳。
〈獅子の子落とし〉自分の子に苦難の道を歩ませて鍛えることの例え。彫刻は、まさにその場面が描写される。滝に落ちた子獅子をがけの上から親獅子が眺める。
「僕はこのような場面手塚治虫さんのアニメ『新ジャングル大帝』で見ましたよ」と友人。「僕は『巨人の星』だったかなあ」。子どものころに見たアニメの話で盛り上がる。
背景には渦巻き状のものが散らばる。「あの渦何だろうね?」と私が首をかしげる。「唐獅子と言えば、
「障子がこんな場所で使われるのはなぜだろう?」。「脇が甘いと、神様が逃げちゃうからじゃあないですか」。友人の説得力のある「脇障子」の推測にうなずいた。
« 前ページへ | ▲目次ページへ | 次のページへ » |