広報あぐい

2015.02.15


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苗代句会

十二月作品
浮雲の影遊ばせて山眠る 岡戸 隆明
うつされし我には効かぬ風邪薬 安井まこと
羽根たたみ窓に張りつく冬の蝶 下内のぶゆき
雪を着て雲をまといて山眠る 豊田 定男
咳込める法師のつぎのことば待つ 北中 祥子
蓬髪を巻き込む寒さ風尖る 新美 京子
惜別の友の句諳んず冬銀河 溝ロスミ子
古日記余白残して閉じにけり 赤津 千城
小春日や枯山水の陰と陽 前田 泰男
会釈してマスクをとつて握手して 深谷  靖
妻眠る助手席横見小春日の 井本 庄一
山茶花の一弁迷ひ勝手口 名倉 英二
山里は仄かに白し冬桜 森  禎史
饂飩茹で碧葱きざみ伊勢路哉 桑山 福郎

阿久比川柳会句会作品

課題「咳」「足りる」
ささやかな工夫で今日も著軽く タチ子
想い出す背を丸くした亡母ははの咳  薊   
もう飽きた明日は隣のはたがいい 好 奇
経済の潮の目変わり咳ひとつ 寿美子
本を読む時が足りてる福寿草 早那恵
内緒なのトビラの外でわざと咳 洋 子
満ち足りた二人三脚ついの旅 風 露
不覚にも仮病がばれて咳の色 みち子
過ぎ去れば取るに足りない事多し 順 子
咳払いひとつで親の心読む 利 夫
勘だけで生きてる妻が羅針盤 ますみ
おしゃべりは咳と目線で黙らせる 小五味
足りる子の靴は未来を向いている 敏 子
父さんの意志表示です咳ひとつ 蛍 子
足るを知り心の視点変えてみる 柚 子
気にとめて欲しい小さな咳払い 君 江
衣食住足りても脱がぬ欲の皮 穂多留
長居する客にほうきの咳払い 滋 矩