広報あぐい

2011.08.01


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毎年ホタルと出会えるために

〜ホタル特集〜

初夏の訪れを告げるかのように淡い光を放ちながら飛ぶホタル。今年も町内の水田や川のほとりで美しい光の舞いを見ることができました。

ホタルは古くから物語や歌、童話に登場するなど、人間の生活となじみの深い生き物です。その淡い光で人々の心を癒したり、魅了したりしてきました。新美南吉の童話「木の祭り」では、木に咲いた白い花の一つ一つにホタルが止まり、ホタルの光で初夏の一夜を祭のように過ごす様子が幻想的に美しく描かれています。


ふれあいの森「ほたる観察会」

多くの作品に登場し、愛されてきたホタルも、近代化が進むにつれ、幻想的な光を見ることができる場所は減ってしまいました。

ホタルが生息するにはきれいな水環境が不可欠です。美しい自然にしか生息できないホタルは“環境のバロメーター”です。阿久比町では昭和58年から「ホタル飛びかう住みよい環境づくり」を目指し、町内に生息しているヘイケボタルの発生状況や生態などの調査研究を行っています。

今年もヘイケボタルの生息分布調査を、6月の下旬から小中学生をはじめ多くの皆さんの協力を得て行いました。ホタルの幼虫を初めて放流した、草木みどりサミットと英比小学校のビオトープでもホタルが飛びかう姿を見ることができました。


ほたるポスター作品展

6月24日と25日にふれあいの森ホタル養殖場で行った「ほたる観察会」には、約2,200人、6月21日に東部小学校で行われた「ホタル成虫観察会」には、約600人の来場者がありました。訪れた皆さんは、淡い光で美しく乱舞するホタルに見入っていました。また、6月11日から26日には、ふれあいの森体育室で「ほたるポスター作品展」を行いました。ホタル保護を啓発するポスターを小中学校の児童・生徒から募集し、優秀作品128点を展示しました。(こちらのページに最優秀作品1点と優秀作品10点を紹介)

人々の心を癒してくれるホタルの光を絶やさないためには、普段からの行動が大切です。ゴミを拾う、ゴミのポイ捨てをしない、川を汚さないなど…。小さなことですが、一人一人が続けていけばホタルを守り、自然環境を守ることにつながります。

これからも、町全体で保護活動に取り組み、幻想的なホタルの光を後世に残すことができるように努めていきます。