広報あぐい

2011.04.15


広報あぐい トップ » その他

阿久比町短歌の会

この世にて再び会えぬ君なればあの世で会わんと約して葬る 岡本 育与
霜月の日暮れは早く夕空に利鎌の如き月は浮びぬ 竹内 久恵
「呆けるな」と我のわが身に言い仰ぐ無限に広き碧瑠璃へきるりの空 長坂吉余子
天地あめつちの神のいかりか地球人雪とマグマに日日うろたえる 山本きさ子
小さき手持ちて教えし鍵盤をたたく孫の手の手と重なる 西原 禎子
夜道行くわれを見守るお月さまその影前後に連れだち歩く 桃井 昌子
生さてゐる事に楽しさ見つつ行くこれから幾年生くるか知らねど 佐野 雄造
うち続く寒さも春を告げるらむ蒼さ空刺す木蓮花芽 三留  享
夫は燗吾は日本酒冷で呑む鍋を囲んで至福のひととき 橋立 智子
庭に咲く水仙束ね臥す人の笑顔みたくてリボンをかける 加藤かずみ
老いし我自動車手放す時期悩む病院通いの妻思いつつ 山口  J
七才に明日なる孫を祝わんと小豆を洗い今日を終りぬ 渡辺百合子