広報 あぐい
2009.03.01
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COP10への理解を深める

 

阿久比町では開催年に「全国ほたるサミット」を開催


講演を行う篠田陽作さん

平成22年10月に名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けて、理解を深めるための「愛知県生物多様性キャラバンセミナー」(愛知県主催)が、2月3日中央公民本館で行われました。

セミナーには80人が参加。竹内町長はあいさつで「理念や活動に共感を覚えます。『第22回全国ほたるサミット』をCOP10開催の年に阿久比町で行い、ホタルの小さな命を通して、環境保全の大切さが町民の心に根付いていることを世界に発信していきたい」と表明しました。

県国際会議準備室職員から「生物多様性とCOP10」について説明の後、愛知県立大学講師で環境省環境カウンセラーの篠田陽作さんが「生物多様性と私たちの暮らし」と題し、講演を行いました。

篠田さんは「生物多様性を守るためには、生活の中で生き物を大切にする感性のある子どもを育てることが必要です」などと講演し、「あなたが変われば、環境が変わる」と話を結びました。

ホタルは環境のバロメーターです。毎年町民の皆さんの協力でホタルの生息分布調査を行い、分布図にしるしてきました。「人間の手によって減ったホタルは、人間の手によって増やすことも可能である」ことが分かります。分布図の変化は、土地改良を行った場所でも、水や土など生き物がすむ自然環境が整えば、数年後には生き物が戻り、生息できることを明らかにしています。

環境を良くするのも悪くするのも人間です。そのきっかけを小さなホタルが私たちに投げかけてくれています。阿久比町ではCOP10開催まで、機会あるごとに「命の大切さ」と「自然と人間の共生」を訴え、COP10成功を盛り上げる一助になれればと考えています。

生物多様性条約 第10回締約国会議(COP10)

□期間   2010年10月11日(月)〜29日(金)
□主催   生物多様性条約事務局
(本部:カナダ・モントリオール)
□議長国   日本
□場所   会議会場:名古屋国際会議場
関連事業会場:愛・地球博記念公園、東山動植物園など
生物多様性とは

地球上には人間だけでなく、動物や植物などいろいろな種類の生き物が一緒に暮らしています。例えば、公園に咲く草花や、そこに集まる虫、その虫を食べる鳥たちです。たくさんの生き物がつながり合い、バランスが保たれていることを「生物多様性」と言います。

生物多様性条約

1992年、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで環境と開発問題を取り上げた国連の会議「地球サミット」が開催され、その会議で「生物の多様性に関する条約」が生まれました。

締約国数は191の国と地域(2008年12月末現在)です。

条約の目的
(1) 地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること
(2) 生物資源を持続可能であるように利用すること
(3) 遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分すること
COP10とは

COPとはConference of the Parties の略で、条約締約国が集まって開催する会議を意味します。

1994 年にバハマ・ナッソーで第1回の会議が開かれ、2010 年愛知県・名古屋市で行われる会議が第10回となります。

COP10は、2002 年のCOP6で採択された2010年目標(締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる)の検証や、次の目標設定などについて話し合う節目となる重要な会議です。

□問い合わせ先
生物多様性条約第10回締約国会議支援実行委員会事務局
         TEL 052(972)7778
  ホームページ http://www.cop10.jp/aichi-nagoya/


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