阿久比町 阿久比町
あぐいらしい風景と暮らしづくり
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あぐい町の
未来の風景を
考えよう。

ナガオカ
町長の好きな、阿久比の景色や場所はどんなところですか?
田中町長
元々スポーツが好きなので、阿久比スポーツ村には思い入れがあります。昔、中日ドラゴンズが秋季キャンプに来たときは、選手と交流を深めた思い出もあって。あと知多木綿のノコギリ屋根の工場も身近に感じますね。僕の実家も以前は機屋だったので。
ナガオカ
地域に続いてきた良いものを伝えられる建物ですよね。近い将来、町のノコギリ屋根を巡る、緩やかな産業観光ができたらいいなと思います。
田中町長
歴史や文化でいえば、町指定文化財である五輌の山車が、細い道を通る風景も好きですし、箭比神社には正月によく行きます。あの神社は古代にタイムスリップしたような雰囲気で、音も静かでね。
草木エリア「八幡神社」の石階段。
夏の祭礼の夜は、この階段や付近の道に、提灯と竹灯籠が彩りを加える。
英比エリア「ふれあいの森」は若い世代も多く集い、阿久比っ子の笑顔が溢れる場所のひとつ。
ナガオカ
伊勢神宮のような、神々しい感じがありますよね。
田中町長
それとやはり、川と線路が平行して、両脇に田園地帯が広がる中に赤い電車がシューっと走る風景もいい。
ナガオカ
電車といえば、阿久比駅のホームから見ると、東西で風景が全然違いますよね。東側の土手と田んぼはずっと残したいなあ。
田中町長
僕はどちらかというと、もうちょっと都会的に開発したいかな(笑)。役場の職員としては、人を集めて賑わいを作る面を考えないといけない。よく「阿久比駅は特急が停まるのに降りたら何もないね」と言われるので(笑)
ナガオカ
ホテルもないですからね。でも、のんびりとしたよさが見直されているのか、阿久比で住まいや店舗物件を探している若い人達もいますよ。
田中町長
町としては、若い世代や、その子どもたちに、町に長く残ってもらいたいです。
阿久比らしさの象徴のひとつ、黒板塀前にて。
大鰻谷のノコギリ屋根。
「ごんぎつね」の世界に通じるような地名と自然が残っている。
ナガオカ
何かお考えは?
田中町長
出産や育児をしたい女性が定住しなければ、いずれ人口は減っていきますよね。若者は仕事を求めて都会に出るけど、子育て環境としては理想的じゃないこともある。でもこの町は子どもにとっていい環境なので、あとは働き口もある環境を整えたいと考えています。例えば女子サッカーチームを誘致して……。
ナガオカ
かなりスポーツがお好きなんですね(笑)
田中町長
観光資源でいうなら、ホタルは町を象徴する存在で人気ですが、近年は減少傾向で、代わりに竹灯籠が盛り上がりを見せています。
ナガオカ
素晴らしい。
田中町長
竹は町にいくらでもありますし、燃料などの再利用方法もある。
ナガオカ
竹林自体も、少し手を加えれば、すごく美しくなりますしね。
田中町長
風でサアッと音がするのも、なんとも耳に心地いい。
ナガオカ
公園にもなる、と考える人もいて、僕も興味深いです。でも、竹林や歴史ある建物は、相続したけど扱いに困る人も多い。それらを、風景としての心地よさは残しながら、安全面と、使いやすさ、そして若い人が集まりやすいデザインを加えて活用できたらいいですよね。例えば、ノコギリ屋根の建物を駅前に移築し、田んぼの眺めを活かした宿泊施設やカフェ、テナントが入る長屋みたいな複合施設を作れたらな、なんて(笑)
田中町長
僕としても町全体を都会化する気はなくて、エリア分けなどで自然と生活空間が調和し、利便性が共存する町づくりが理想です。
ナガオカ
いいですね。変わらない風景があることは、町の新たな資源になると思います。
阿久比駅東側の畦道から見える土手。
田中町長も散歩でよく通る
お気に入りの風景。
5年後、10年後、
どんな風景のなかで
暮らしたいでしょうか?
「未来のあぐい」を
一緒に想像してみましょう。
子どもたちの夢が
膨らむ風景を
田中清高町長
生まれも育ちも阿久比町。25年間少年サッカーの指導者を務め、教育長時代はスポーツ推進や教育活動に積極的に関わる。2022年に町長就任。
1年の半分は
阿久比にいます!
ナガオカケンメイ
デザイン活動家。3歳から18歳まで阿久比町の宮津で過ごす。2021年、地域の魅力を発信する複合型店舗d news aichi aguiをオープン。

あぐいの美塾

2023

10月
講義1
なぜ、いま、あぐいの美塾が必要なのか?
イベント1
新美南吉作品に阿久比らしさのヒントを探り、神戸さん、館長と歩く。 朗読・神戸浩(俳優)/アフタートーク・遠山光嗣(新美南吉記念館館長)・榊原宏(特定非営利活動法人ごんのふるさとネットワーク)
講義2
良い風景はなぜ、良い風景として見えるのか。
トーク1
ごんぎつねに登場する阿久比の景色を観察しよう。
講義3
さぁ、阿久比を歩いて言葉にしたり写真を撮ろう。
トーク2
神奈川県真鶴町に生まれた「美の基準」を知ろう。後半は知多初の景観条例を作った東浦町の話をみんなで聞く。 卜部直也(真鶴町役場まちづくり課) 聞き手・神谷明彦(前 東浦町長)
11月
講義4
まちあるきの成果を共有し、阿久比を編集してみよう。
トーク3
阿久比の風情は実は屋根にある。 黒木裕行(ルーフスケープ主宰・京都市文化財建造物マネージャー)
講義5
再びまちあるき。阿久比に新しいモノを作る時のヒントが。
トーク4
理想の町を「まちやどの主人」になって実現していく話を聞こう。 山川智嗣(Bed and Craft主宰・まちやど協会)
講義6
未来トーク「あぐいを舞台に」

2024

10月
トーク1
ギャルリ百草をどうやって岐阜の土地に植え、根を下ろせたのか。 安藤雅信(陶作家・ギャルリももぐさ主宰)
トーク2
民藝思想でデザイン学校をお寺につくる。 林口砂里(富山県西部観光社「水と匠」プロデューサー・エピファニーワークス代表取締役)
11月
プレゼンテーション1
「あぐいの黒壁」をみんなの力で残そう。黒木さんとナガオカケンメイからの提案「あぐいの黒壁」を谷性寺の晋空さん、ミカさんと歩きながら。
トーク3
町に暮らす一人一人の支援で町をつくっていく。クラウドファンドの力と可能性。 家入一真(株式会社CAMPFIRE代表取締役)
トーク4
世界の「食の喜び」を伝えるブランド「DEAN & DELUCA」が自国日本のローカルに注目していく理由。 横川正紀(ウェルカムグループ・DEAN & DELUCA 代表)
トーク5
コーヒーの世界のトップとは。食の世界でのトップランナーは何を考え、何を努力しているのか。 石谷貴之(JAPAN BARISTA CHAMPIONSHIP日本チャンピオン・3回、2024年韓国・釜山で開催されたWORLD BARISTA CHAMPIONSHIP世界第3位)
トーク6
町で解体される建築材をレスキュー(救い出し)してもう一度、町に作られる建築に活かす建材店とは。 東野唯史(リビルディングセンタージャパン代表)
僕も毎年、町の風情を
考えるイベントを
やっています。
あぐいの美塾
阿久比らしさを探して活かしていくために、d news aichi aguiで学びと交流のイベントを毎年秋に行っています。

あぐいの美塾 2025については
D&DEPARTMENTのホームページを
ご覧ください。
https://www.d-department.com/item/DD_EVENT_63578.html

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