令和3年3月定例会　町長施政方針

3月8日に開かれた令和3年阿久比町議会第1回定例会の冒頭で、竹内啓二町長が令和3年度の施政方針を述べました。（抜粋して掲載します。）

新型コロナウイルス感染症の拡大により発出されていた緊急事態宣言が解除され、ワクチン接種が順次開始されています。本町でも「ワクチン接種推進対策チーム」を設置し、接種クーポンの発送やコールセンターの開設をしています。一方、大きな自然災害として、東日本大震災の余震とみられる地震が観測され、常に巨大地震への備えが必要であることを再認識させられました。このような社会情勢の中、令和3年度予算は、新型コロナウイルス感染症や巨大地震などの災害、身近な交通事故から、町民の皆さんの生命を守る「いのちを守るまちづくり」に主眼を置きました。

新型コロナウイルス感染症については、感染症対策用品の設置などを行います。災害対策事業については、初動72時間の行動指針の策定や、GISを活用した災害対策本部支援システムの導入などを行います。交通安全対策事業については、町内外の皆さんへ「歩行者優先のまち」を宣言することで、町民一人一人の交通安全意識を高めるとともに、道路整備を進めます。

このように、新型コロナウイルス感染症対策や災害対策、交通安全対策を積極的に進めるとともに、新しい生活様式への対応を強化し、町民の皆さんの生命や生活を守ることを最優先としたまちづくりを推進します。

また、令和3年度は、これからの主役である子どもたちが、本町に誇りを持ち、明るく輝きのあるまちを体現できるよう策定した「第6次阿久比町総合計画」の重要な初年次に当たります。計画に掲げる6つの施策を目標として予算を編成しました。

道路舗装不良の改善を徹底するほか、新半田病院建設に伴う暫定道路整備のために道路拡幅用地の購入を進めます。都市計画道路名古屋半田線の整備に併せ、白沢グランドへ通じる町道の整備を検討します。

ホタルが生息できるみどり豊かな自然環境の保全のため、河川浄化、下水道の加入促進など循環型社会の形成に努めます。防災、災害対策については、自助、共助による地域防災力強化に取り組むほか、避難所の停電に備え、ポータブル電源・電源タップを配備します。防犯対策として、防犯ステッカーを全戸配布します。

保育園事業については、保護者と園との連絡を瞬時に行うことができる保護者連絡アプリを町立保育園・幼稚園に導入します。地域福祉施策については、「第2次地域福祉計画」に基づき、身近な地域の中で、誰もが安心して暮らすことができるよう計画を着実に進めます。保健センター事業については、新型コロナウイルス感染症対策として、防疫対策備品などを整備し、ワクチン接種事業が適切に進むよう担当人員を補充します。

電子黒板やデジタル教科書を導入し、デジタルコンテンツを活用した授業を推進するため、ICT支援員を配置します。また、小中学校においても保護者と学校が瞬時に連絡を取ることができる学校連絡・情報共有サービスを導入します。新学校給食センター「AGUMOGU（あぐもぐ）」では、9月から食物アレルギーに対応した給食を提供できるように準備を進めます。

農業用施設については、阿久比排水機場の更新整備事業を継続して推進し、農業用ため池の耐震性能保持のため、地震対策ため池防災工事を愛知県と共に進めます。観光事業では、5市5町で連携した広域的な観光振興を進めます。

阿久比プレイガーデンプロジェクト事業については、本町の自然・歴史・文化のあらましを冊子にまとめ、平成6年に発行した「あぐいのあゆみ」をリニューアルし、全戸配布します。基幹システムクラウド化事業については、基幹システムサーバをクラウド化することで、情報セキュリティの向上と管理コストの削減を図ります。

以上のように、令和3年度は「町民のいのちを守る」に主眼を置いた、暮らしに密着型の予算編成を心掛けました。

全ての住民が安全で安心して暮らせるまちづくりを進め、多様化する住民ニーズに対応できるよう、現状に満足することなく施策を向上させるとともに、特に、これからの主役である「輝く子どもたちの未来」のため、SDGsの理念の基、持続可能な社会に向かって職員が一丸となって各事業を懸命に取り組んでまいります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　町長　竹内啓二