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2022.06.15


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障がいに対する理解を深めよう
「共に生き、共に支え合う、安心で住みよい あぐい」を目指して No.3

□問い合わせ先 住民福祉課社会福祉係 TEL (48)1111(内1121・1122)

阿久比町障がい者自立支援協議会権利擁護部会の取り組みとしてこの記事を掲載しています。権利擁護部会では、障がいに対する理解啓発と差別解消に取り組んでいます。

障がいの有無に関わらず、誰もが安心して生活できるまちを目指して、障がいのある方たちの日常生活の視点から、私たちにできることを考えてみましょう。

今回は、「統合失調症」という精神の障がいを抱える「水野さん」と「前川さん」にインタビューし、身近な理解者に支えられながら、子育てや仕事、当事者としての体験を発信する活動に取り組んでいる日常の様子を聞くことができました。

Q.障がいが分かったときから現在まで、障がいとどのように向き合っていますか?

    

A.

小学生の頃から人間関係で悩むことが多く、中学生までは耐えてきましたが、症状が悪化し通院することになりました。調子が悪くなると、不安やいら立ちが増してきますが、それをうまく言葉で伝えることができません。例えるなら、体に重りが付いている感じです。周囲の人の支えに助けられていると感じています。疲れてきた時は勤務先に伝え、できるだけ休むようにしています。

 

A.

私は調子が悪くなるといら立ちを感じるようになり、体調に違和感を覚えます。ひどいと体が動かなくなります。調子が悪くなったら、訪問看護の方に電話し、客観的に自分の様子を見てもらいます。早めに薬を飲む、子どもを保育園に預ける、ヘルパーを増やしてもらうなどして、体を休めるようにしています。その中でも夫の存在はとても大きいと感じます。過去に無理をし過ぎてしまった反省から、無理をせず、自分を大切にするよう心掛けています。

Q.精神の障がいについて、皆さんに知ってもらいたいことはありますか?

    

A.

世間ではさまざまな事件などもあり、「精神の障がい」と聞くと「なんだか怖い」という偏見があると思います。しかし、障がいの症状や程度は人それぞれ異なります。全員をひとくくりで見るのではなく、その人自身をよく見て、知って、普通に接してほしいと強く思います。

Q.当事者としてどのようなことを伝えていますか?

 

A.

私と前川さんは、社会福祉協議会から声を掛けられたことがきっかけで、「ピアサポーター(※)」としての活動も行っています。「同じような思いで苦しむ人の力になれたら」という思いから活動を始めました。中学校の福祉実践教室では、生徒の皆さんに向けて自分たちの体験を話す講座を行いました。無理をし過ぎた自身の反省も踏まえ、「自分を大切にしてほしいこと」「相談できる人を身近に持つこと」をメッセージとして伝えています。講座では「身近に同じような悩みや症状を抱える子がいるから」という気持ちを持って参加した生徒もいて、とてもうれしかったです。

   

「ピアサポーター」…当事者としての経験を生かし、同じような障がいを抱える人たちへの支援や、障がいについての理解を広める活動を行う人

Q.今後取り組んでいきたいことはありますか?

    

A.

私は「ブックカフェを開く」という目標があります。お茶を飲みながらお互いに話ができる、当事者が集う居場所を作りたいと思っています。

【取材を終えて〜担当者の声〜】

自身の障がいと向き合いながら、その経験を他の人へと伝える活動をしている二人の話を聞いて、私たちにできることは何かと思いを巡らせました。その1つが、インタビューなどを通じて、障がいのある方たちの心の声を多くの方に届けることなのだと感じました。

※この広報を通じて、障がいのことで知りたいこと、知ってほしいことがありましたら、次の問い合わせ先までお知らせください。

■問い合わせ先
住民福祉課社会福祉係
 TEL (48)1111(内1121・1122)
 FAX (48)0229
 電子メール fukushi@town.agui.lg.jp