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第11号(平成21年11月)「着せ綿(きせわた)」「着せ綿」

[2011年11月4日]

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「着せ綿(きせわた)」

執務中の町長
皆さんこんにちは。
 今月は11月。和名月名で言えば「霜月」です。紅葉狩りなど秋を満喫されていらっしゃいますか?日本人は一番好きな季節に秋を挙げる人が多いそうです。澄んだ空気に青い空、木々は多くの実をつけ、森は紅葉で彩られます。気候的にも大変過ごしやすく、スポーツをしたり行楽に出かけたりと、心身ともにリラックスできるからでしょうか。それとも、これから迎える寒い厳しい冬を前に、行く秋を惜しむ情緒にひかれるからでしょうか・・・。私も秋が好きな一人です。先日の町民講座では秋の語呂合わせではありませんが、作詞家の阿木燿子さん(山口百恵さんのヒット曲の多くを作詞された方)を講師にお迎えし、「今を豊かに生きるために」をテーマにお話をしていただきました。ちょっとした言葉使いの中にも「言葉」を本当に大切にされている方だと感じました。多くの町民の方にお越しいただきありがとうございました。
町民講座

第24回町民講座でお話しをされる 阿木燿子さん
(10月24日 エスペランス丸山にて)

「着せ綿」

11月1日に「阿久比町みんなの菊花展」の式典が開催され、内閣総理大臣賞を始めとする授賞式が3000鉢の満開の菊に囲まれる中で行われました。丹精込めて育てあげられた菊は、色とりどりに香りを漂わせ、振り袖を着た娘さんのように美しく綺麗で華やいでいました。菊を育てている方は、我が子のように一年をかけて苗から可愛がります。菊の栽培は大変奥が深く、難しくもありますが、それだけに大輪を咲かせたときの喜びはひとしおで、我が子が成人を迎えたときほどの感激です。
 「みんなの菊花展」も第30回を迎え、秋の風物詩として阿久比町の「文化」の一つとなりました。本町は1300年以上の歴史を持ちますが、米作り中心の農耕文化を継承してまいりました。一年間の菊作りは米作りと時期を同じくしています。冬の土作りに始まり、春に苗を育てます。夏の水遣りの管理と害虫退治に気を使い、蕾(つぼみ)がつき始めると日照管理をして秋の開花時期を調整します。田圃(たんぼ)の稲刈りが終わる時期になると、それを待っていたかのように開花し始めます。まるで稲刈りの農耕作業の疲れを癒してくれているかのようです。また、漢字の「菊」には、散らばった「米」を1ヵ所に集めるという意味があるそうです。だから「米」という字が「菊」の中にあるんですね。一粒のお米を大切にする心が「菊」という漢字に含まれているのです。お米文化の阿久比町にとって、とてもふさわしい花であると思えてきました。
 昔から菊のたしなみ方はいろいろあったようです。不老長寿を願う重陽の節句を始め、「菊あわせ」と言って、今の菊花展のような品評会をして、菊を歌った和歌を詠みあったり、「菊酒」といってお酒の盃に菊の花を浮かべて味わったり、「菊湯」といって湯船に菊を浮かべて香りを楽しみながらの入浴をしたようです。これらも文化ですね。
もう一つご紹介しましょう。紫式部の歌にも詠まれているたしなみ方に「着せ綿」があります。菊の花に一晩綿をかぶせて、綿に菊の香りのする夜露をしみこませ、翌朝菊の露を含んだ綿で肌を拭うと、老いを払い若返りがはかれると云われ、この「着せ綿」で長寿を願ったようです。とても優雅だとは思いませんか。「着せ綿」という風習を、私は今日まで知りませんでしたが、早速今夜にでも綿を菊花に着せてどんなものか試してみようと思います。肌ばかりか心まで洗われる気持ちになればなんと幸せなことでしょう。皆さんも菊の花でいろいろな楽しみ方をされてみてはいかがでしょうか。


「菊の花 若ゆばかりに袖ふれて
      花のあるじに千代はゆずらむ」   紫式部

(私少し若返る程度に菊の露を袖に触れさせていただき、
千年の寿命は花の持ち主であるあなたにお譲りします。)


「綿きせて 十ほど若し 菊の花」   小林一茶



菊花展

(11月1日 「第30回みんなの菊花展」表彰式の様子)

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