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第79号(平成27年10月)化石

[2015年10月22日]

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執務中の町長

阿久比町長 竹内 啓二 

化石

皆さんこんにちは。

菊の蕾が日に日に大きく膨らみ開花を迎えようとしています。今年の菊花展も迫り愛好家の方々にとっては、忙しくもあり楽しみでもある季節を堪能していらっしゃることと思います。我が家の菊は、例年よりも出来が良いのではないかと期待をしています。今年も10月27日から11月1日まで、ふれあいの森で「みんなの菊花展」を開催いたしますので来場をお待ちしています。

 

生命の大躍進

先日名古屋市科学館へ行ってきました。小学生の時以来です。当時、プラネタリウム、機械の仕組み、化学の解説展示などを見学し、それらの不思議さに驚いたものでした。

なぜか今でも記憶に強く残っているのは、メロンやバナナなど食べ物の香りを人工的に作り出すができることに感動し、何度も何度も香りの出る管に鼻を近づけていたことです。匂いや香りなど、目に見えないところにも何かの存在があることを知り、そればかりか目に見えないものを人間が作り出せることに感激したことを思い出します。

今回訪れることになったのは、10月17日から始まる、「生命大躍進、脊椎動物のたどった道」特別展の開会式に招かれたからです。

名古屋市科学館、NHK名古屋放送局、NHKプラネット中部の主催によるこの特別展は、40億年の年月をかけて進化してきた生命の過程が、貴重な化石標本を中心に展示されており、大変興味ある展覧会でした。

「目から鱗」の表現があるように、驚きの連続でした。化石という石の中に、生命の秘密のカギが閉じ込められており、1980年代以降に分子生物学が飛躍的に進展したことで、生物の発生と進化の過程が明らかにされつつあり、今日「進化発生生物学」という概念が提起され、幅広い分野が連携されることにより、生命の神秘に近づこうとしています。

40億年前に生命が誕生したといわれる地球環境は、窒素と二酸化炭素の濃厚な大気に紫外線や放射線が降り注ぎ、気温は150度。火山活動は活発ながらも陸地は少なく大海が多くを占めていたようです。化石による実証によれば、37億年前に最古の生命の痕跡が残されているのでそれ以前に誕生したことになります。

その後の生物は長い年月をかけて、光合成細菌、真核生物、多細胞生物、脊索動物、脊椎動物、魚類、両生類、爬虫類、恐竜、ほ乳類、人類へと進化を続けてきました。

私たちのDNAのゲノムに40億年の生命の進化の歴史が刻まれているというのですから驚きです。隕石の衝突などの天変地異により地球環境が変化し、大量絶滅の危機が襲っても、その環境に合うように生命体を変化させたものが生き延びてきた事実は、多くの教えを私たちに与えます。            

生物学的な教えだけでなく、生き方や考え方についても多くのヒントを含んでいます。

生命にとって、呼吸をすること、餌をとること、排せつすることは生きるための最重要課題です。これらを、環境に適合させて生き延び、存続のための変化をしていきます。個体の死による生命の消滅がある中で、生殖による系統としての生命の継承を図りながら小さな変化を繰り返してきたことが、ゲノムの解明が進んだことにより、証明されてきました。

生命の神秘と40億年の時空の中を、わずかな時間でしたが化石を見ながら見学できたことは素晴らしいことでした。私たちの生活をより良いものへと発展させるためにも、生命と同じように、環境への変化を恐れず、適応能力を高めた行政運営に心がけていきたいと思います。

 

P.S.

40億年の生命の進化の中で、口と肛門、エラ、目、耳、顎、を生物が獲得したことの意義の大きさと5度にわたる大量絶滅の危機があったことを忘れてはならない。

脊椎動物にとって、目の獲得は5億年前と他の器官に比べ早く獲得している。もともと植物が持っていた光を感じる遺伝子を動物が体内に取り入れたことによるらしい。

エラは酸素を取り入れるだけでなく、口から吸いこんだ水をエラ孔に排出することで、酸素と餌となる有機物を濾す大切な機能であり、エラの機能を動かす骨格が変化し、4億年前に顎ができあがるのである。耳もエラが変化したものらしい。肺を持つようになった生物は地上へ上がりエラは必要なくなったが、大気中の音の振動を感じる器官が必要となり、エラ穴の一つに膜(鼓膜)を張ることにより耳を手に入れたのである。目や耳などの器官を多く持つに従い、脳の役割が重要になってきたのであろう。手を自由に使えることで人類が脳をより発達させることができたことも頷ける。

このように実に生命体は偉大である。人類も、これから進むべき道先を決断すべき時は、生命の進化の過程をよく理解し、大自然との調和をはかるべきだと思う。

P.S.のP.S.

ゲノムに生命体の設計図が遺伝子として組み込まれ、受け継がれていくのであるが、その時にコピーミスが発生することがわかっている。面白いのは、本来ならば不良品となるはずのコピーミスの遺伝子のほうが、正規の遺伝子より環境に適したものがあり、それらが進化していくことになるのである。新たな生命がDNAのハッキングによって生まれたとすると、何とも不思議な気がしてならない。

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