広報あぐい

2013.08.15


広報あぐい トップ » トピックス(5)

町制60周年記念
阿久比町きらきら女性議会

□問い合わせ先 政策協働課 TEL (48)1111(内303)

女性の視点から、参画と協働のまちづくりにふさわしい、
新たな活動に向けての方向性を示す

町制60周年記念「阿久比町きらきら女性議会」が6月27日、役場議場で開かれました。「あぐい女性の会」を構成する10団体から選出された21人が、女性議員として出席しました。

議員の皆さんは緊張した表情で議席に着き、開会を待ちました。午後1時に議会は開会し、議長は女性の会会長の吉住まり子さん(地域開発みちの会)が、副議長は女性の会副会長の竹内比名子さん(更生保護女性会)が務めました。

初めに吉住議長があいさつで「町制60周年記念として、男女共同参画週間中に女性議会を開催できることは大変意義深く、議員一同身の引き締まる思いです」と語り、続いて一般質問が行われました。女性議員6人が順に壇上から質問し、町側の答弁を求めました。質問と答弁を一部抜粋して紹介します。

質問終了後に、竹内副議長から提出された決議案「住みよい、住み続けたい町づくり宣言」を全員賛成で可決し、全日程が終了し閉会しました。

一般質問・答弁(一部抜粋)
田中千代子議員(更生保護女性会) −園児の受け入れについて−

今年度の保育園・幼稚園の園児全体の受入状況また将来入園対象となる子どもの状況とそれに伴う受入体制について。

平成25年4月1日現在、5歳以下の児童数は1,942人。保育園への入所は、公立・民間合わせて879人、幼稚園は157人で合計1,036人です。現在、保育園・幼稚園全体の定員は1,200人で、164人の余裕がある状況。平成24年度に実施した児童数等推計調査では今後、5歳以下の児童数は年々増加し、平成28年度の2,215人をピークに、その後は減少すると予測しています。児童数増加に伴い、平成24年度末で廃園を予定していた英・北原・城山の3保育園のうち、城山保育園は今年度以降も継続開園、英・北原保育園は休園とし、今後も待機児童を出さないよう努めてまいります。幼稚園につきましては、定員を1割拡大することを検討中です。

園児数の増加により、送迎用の駐車場が不足している実態に対して対策は。

保護者会を通じて、徒歩での送迎を依頼。送迎の時間を早め、できるだけ車を分散させるなど対策をとっています。

山本千恵子議員(JAあいち知多女性部) −食育について−

食育推進計画に基づき、現在町で実施している内容は。より一層の食育活動の推進として関係者や団体が連携していくネットワーク構築に向けの取組は。

保健センターや公民館での各種教室。保育園や幼稚園での箸の使い方や食事のマナーについての指導。教育委員会では「早寝早起き朝ごはん」と題して、朝食を欠かしがちな中学生を対象に、朝食会を年間3回実施。他にも、食育推進計画のPRや食育啓発記事を広報に掲載しています。町内の食育活動に携わっている団体の情報交換の場とするため、食育推進委員会を設置しています。情報を共有することで、食育推進のネットワーク化を進め、事業展開の効率化を図ります。

児童・生徒の欠食・孤食に対して、町として行っている施策・取組と学校が行っている指導は。

栄養教諭、学校栄養職員が、学級担任などと連携をして、食の指導を行っています。保育園・幼稚園では「楽しくたべる子ども」に成長することを期待し、保育士・幼稚園教諭と栄養士が連携して園児の食に関する支援をしています。各家庭に「たより」を発行し、食の大切さについての啓発活動も行っています。

宮原泰子議員(あぐいくらしの会) −環境美化について−

保健センター前の「親水公園」は草が茂り、ゴミが散乱し、あまりにも残念な状態です。設置した経緯は。

昭和63年〜平成元年にかけて、愛知県が護岸整備をし、町は噴水やパーゴラ、東屋などを整備しました。

造られた当時のきれいな状態を維持できないのはなぜか。行政だけで無理なら、団体へ声掛けしてみては。

普段の水位が低いため、水深を確保する工事や花壇を整備しましたが、大雨のときには増水し、魚も植栽した花も下流へ流されてしまいます。飛び石にはゴミが多量に堆積し、ゴミの撤去などを毎年実施していますが、整備した当時の状態を維持するのは困難な状況です。町では参画と協働のまちづくりを推進する仕組みとして「住民税1%町民予算枠制度」をスタートさせました。想いを形にするために制度活用を検討いただき、皆様のパワーと知恵をお貸しください。

中野克子議員(町小中PTA連絡協議会) −子育てに関わる問題への町としての対策について−

不登校・虐待など家庭での親の教育力・指導力を問う問題が取上げられています。保護者の中には、どのように子どもと関わっていけばよいか分からないと悩んでいる方もみえます。そのような保護者に対し、町として具体的な関わりは。

不登校や虐待に関する情報を定期的に収集しながら、未然防止、教職員等へ支援、研修に力をいれ、地道に取り組んでいます。保育・授業参観、行事開催など来園・来校の機会に、必要に応じて子どもの現状を伝えるとともに家庭での様子、保護者の困り感などをつかむように努めています。園・学校や保護者からの要請を受け、町関係機関が迅速に相談や支援を行っています。平成25年度版「子育て支援ガイドブック」を作成し、町内のさまざまな子育て支援について紹介、啓発を行うとともに、連携強化と情報収集で、困り感のある子どもや保護者の支援を続けていきます。

北中祥子議員(社会教育委員) −男女共同参画啓発活動について−

平成24年3月に男女共同参画プランを策定後、啓発活動について、これまでの取組と今後の予定は。

平成25年度事業として、男女共同参画週間(6月23日〜29日)記事を広報に掲載、男女共同参画プランコーナーを公民館本館教育委員会事務局前に設置しました。平成26年2月には男女共同参画講演会を予定しています。

現在の男女共同参画プランは、平成28年までの計画が策定されていますが、平成29年以降の新プラン策定、現行プランの検証の予定は。

男女共同参画プラン策定委員にはかり、社会情勢・経済情勢などの変化に伴い見直し、改訂を考えています。今後も男女共同参画社会の推進に向けて啓発を進めていきます。

大村貞子議員(地域開発みちの会) −「一時預かり保育」「ファミリーサポート」について−

現在「一時預かり保育」は民間保育園3園と町内NPO法人で実施されていますが、公的施設で実施についての考えは。環境が整っている子育て支援センターや庁舎建設に伴う、中央公民館本館の空きスペースなどの施設の一部を利用して開設してみては。

一時預かり事業は、当初英比保育園の多目的室で実施する予定でしたが、児童数の急増で、この部屋を今後保育室として利用することも考えられることから、実施に至らなかったものです。子育て支援センターや新庁舎建設に伴う、中央公民館本館の空きスペースでは、児童福祉法に規定する一時預かり事業を行うための設備や職員基準を満たさないため、開設することはできません。町としては、児童数増加に伴いこの事業に対する皆様のニーズが高まっていることを考慮し、一時預かり事業について、平成26年度から町立保育所で実施することを検討していきたいと考えています。

「ファミリーサポート」について、町として現在の考えは。今後、町民ニーズの把握・検討は。

ファミリー・サポートセンター事業の実施は、次世代育成支援行動計画で「今後のニーズ次第で方向性を決める」とされています。近隣市町の運営状況を見ると、立ち上げ当初は気運が上がったものの、時が経つにつれ援助提供会員の減少など問題が起きており、実施には慎重な判断が必要です。町では今年度、子ども・子育て会議を設置して「子ども・子育て支援事業計画」の策定に着手します。計画策定には、皆様の意識調査を予定しており、ファミリー・サポートセンターについても項目を盛り込み、町民ニーズの把握に努めてまいります。

住みよい、住み続けたい町づくり宣言

わたしたちは、それぞれの活動を通して、阿久比の美しい自然を守り、温かな人とのふれあいを大切にする町でありたいと願っています。

ここに、次世代を担う子どもたちを育む、住みよい、住み続けたい町づくりのために、今後も女性の視点を生かした活動を続けていくことを誓い、次のことを宣言します。

一.やすらぎある住環境を大切にし、身近な自然との共生に努めます。
一.誰もが安全で、安心して暮らせる、やさしいまちづくりを応援します。
一.子どもたちの健やかな成長を願い、あたたかい家庭と地域全体で見守ります。
一.食の大切さを伝え、元気な体と阿久比の心を育みます。
一.男女共同参画社会に向け、協働のまちづくりに参加し、煌く未来へつなぎます。

平成25年6月27日
町制60周年記念 阿久比町きらきら女性議会

議会を終えて…

各団体の日頃の活動の中から生まれた疑問を質問にかえ、それに対して町から誠意ある答弁をいただきました。女性目線の質問が、これからの町政へ生かされていくと確信しました。

女性の力はこれからが始まりであるよう、がんばっていけたらと思います。

あぐい女性の会の存在や活動等々を知っていただく、良い機会だったと思います。

素晴らしい充実感・達成感を感じました。今後は各団体への活動につなげることが大切だと思っています。

新庁舎建設でこの議場も取り壊されるかと思うと、改めて感慨深いものがありました。

日々の活動を通して思っている疑問を投げかける女性議員、真摯に答える行政側と立場は違っても、共に目指すところは“住みよい、住み続けたい町 阿久比”であることを確信しました。
近い将来、女性の中からひとりでも多く議員席に座る人がでて来ることを望み、いつか“町議会に女性が存在することの物珍しさ”から脱却できる日が来ることで、はじめて“きらきら女性議会”を行なった意義があるのだと思います。

□問い合わせ先
政策協働課 TEL (48)1111(内303)