広報 あぐい
2009.01.01
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あぐいぶらり旅 〜施設かいわいを行く (草木小学校)〜

シリーズ 阿久比を歩く 91

 



元気に遊ぶ草木小の子どもたち



“草木っ子”のいこいの場
「ゆめひろば」


小学校正門付近に小さな色とりどりの自転車が並ぶ。子どもの声が聞こえるので、学校の中に足を踏み入れる。個人懇談会のため、学校の授業は半日で終了。一度家に帰った子どもたちがまた学校に出掛け、校庭で楽しそうに遊ぶ。

おじさん2人がぶらぶらしているので、物珍しそうに子どもたちが私たちを眺める。話を聞こうと近づく。笑顔で「こんにちは」と元気よくあいさつが響き、その場は歓迎ムードに変わる。

「うちの学校、大きなクスノキがあるから見てよ」。子どもたちに手を引かれる。案内された場所は「ゆめひろば」。正門から入ってすぐ右手にあり、“草木っ子”の憩いの場である。クスノキをはじめ、イチョウやケヤキなどの木が茂る。ベンチも整備され、自然観察ができる空間となっている。

樹齢約200年。クスノキは手で「ピース」の形を取るように二股に伸び、「くすじいさん」の愛称で呼ばれる。「すごい木だね」。私たちがほめると子どもたちの顔がほころぶ。多少傷みが目立ち、“しわ”が増えてきているようだ。草木っ子自慢の「くすじいさん」は、学校から巣立った多くの子どもたちを静かに見守り続けてきた。寒い日であったが、手をかざすとぬくもりが感じられた。

「次は飼育小屋に行こうよ」。手を引かれるままに飼育小屋へ向かう。「何か珍しい動物がいるの?」と友人が訪ねると「クサギにウサギがいるよ」。子どもたちは友人を相手に、なかなかしゃれたことを言う。「♪クサギにウサギ、クサギにウサギ♪」リズミカルに口ずさみながら前に進む。

かわいいウサギを見て、子どもたちと別れる。学校周辺を歩く。2人で1年間を振り返った。「2008年を漢字1文字で表すと〈控〉かなあ。厄年でいろいろなことを控えたよ」。「僕は独身生活を卒業して、これまでにない素晴らしい年だったので〈結〉ですね」。「体力が続く限り、『ぶらり旅』2009年も続けるからね」。「Yes,we can.」。2人で気を
引き締めた。



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