阿久比の自然を求めてぶらり旅に出かけることにした。
今回は植大地区の神明社から五郷社周辺、そして西狐谷池付近までを散策した。
神明社参道で、本当に偶然だがウチワヤンマを発見。外敵にでも襲われたのか地面に落ちて羽を震わせながら、まさに誰かの助けを求めているかのような姿だった。かわいそうだったので、そっとつかまえて木の枝に止まらせる。このまま生きのびてくれよと祈りつつ石段を登った。
神社境内は周りをヤマモモやサカキなどの木々に囲まれている。大人2人で両手を広げて囲もうとしても囲みきれないほど幹が太く、恐竜の足のような根が地面からむき出しになっているクスノキはとても見ごたえがある。
新美南吉の童話『ごんぎつね』の舞台となったといわれる五郷社(権現山)を訪れた。
参道にはシダが茂り、クマバチが「ブーン、ブーン」と音をたてながら飛んでいる。
境内に到着。社の横にごんぎつねの石造があり、背後には雑木林が広がっていた。探検することにした。
一歩足を踏み入れると、樹海のような薄暗い世界が広がり、クモの巣だらけ。突然「ガサガサ」という物音。まさか“ごんぎつね”と思い後ろを振り返ると大きなトカゲが足早に逃げていった。なんだか怖くなっ てきたので、太陽の光が当たる場所に戻った。
ちょうど田植えが終わった水田を眺めながら、権現山を背にして西狐谷池に向かった。
池の周りには、「あぶない 阿久比町」の立て看板があるので、池には近づかないようにして、堤防沿いを歩いた。道端に咲く花にひらひらとチョウチョが舞っていた。遠目に池の中を見ると、魚だろうか、何かが飛び跳ね池の水面に何重もの輪が広がっている。その横をアメンボウが気持ちよさそうにスイスイ通り過ぎていった。
次回は箭比神社を散策します。 |